こんにちは、加藤兵太郎商店の7代目、加藤篤です。
去年、ビルトイン食洗機をパナソニック製から、ドイツのGAGGENAU(ガゲナウ)製のものに交換しました。
家庭用とは思えないほどの大きさと重厚感、そして便利さ!
色々とあってかなり大変でしたが、それ以上に有意義な交換となりましたので、ここに記録すると共に皆さんの食洗機選びの参考になればと思います。
引っ越しと食洗機
私事ですが、去年の3月に賃貸物件から中古一戸建てに引っ越しをしました。
もう少しで1年が経ちます。
マンション時代と比較し、家の広さや設備の違いに毎日嬉しくなります。
ただし不満がありました。それは、
キッチンに設置されているパナソニックのビルトイン食洗機が壊れていること!!
もう一度言います。
食洗機が壊れているんだよ!!
新居を購入したら食洗機を使うのが夢だったのに・・・!
中古物件だったので、こういったことも多少は覚悟していましたが、これは残念すぎる・・・。
家事の時短に大きく寄与する家電と言えば
と言われていますが、引っ越し前の賃貸の時は食洗機は導入できなかったので、新居での楽しみの1つだったのです。
それなのにまさか故障してるなんて・・・!
仕方ないので食洗機を新調すべく、食洗機業界についてとにかく調べることにしました。
食洗機の検討
食洗機について調べまくって分かってきたのが、国内メーカーと海外メーカーでは仕様が大幅に違うこと。
ビックリするほど違うので、同列に考えてはいけません。
我が家が食洗機を検討する上では以下の違いに注目しました。
(メリットを太字にしています)
<国内メーカー(主にパナソニックorリンナイ)>
- 庫内が狭い(入る食器の数が少ない)(主に4~6人用)
-
洗浄力が弱く、食器の予洗い(事前の軽い洗い)が前提
- 耐用年数が10年程度と短い
- 初期費用が安い(機器本体代+設置費でイメージ15万前後)
- 乾燥機能がある
- システムキッチンであればほぼ設置可能
<海外メーカー(有名どころはミーレ)>
- 庫内が広い(入る食器の数が多い)(主に12~15人用)
- 洗浄力が強く、 食器の予洗い(事前の軽い洗い)は不要
- 耐用年数が20年程度と長い
- 初期費用が高い
(機器本体代+設置費でイメージ35~60万)
- 乾燥機能がない(ただし実際にはほぼ乾く)
- 日本のキッチンだと物理的に設置できない場合が多い
こんなところですが、見てもらって分かると思いますが、日本と海外ではもう丸っきり仕様が違いますよね。
我が家の価値観からすれば、海外メーカーの方が数段優れているようにしか見えない。
価格の高さを許容でき、物理的に設置が可能なキッチンなのであれば、海外メーカーの一択でしょ!!
という結論になりました。
ハプニング発生
そんな結論になった時、なんとパナソニックの食洗機を自力で直せてしまうというハプニングが発生!
嬉しいような残念なような・・・・。
で、とりあえず3ヶ月ほど使用してみたんですけど、なんだろうこの微妙な感じ。
手洗いよりほんのちょっとラクになってるだけなんですよね。
国内メーカーの食洗機って、食器を軽く予洗いしてから入れないと汚れが完全には落ちないし、たった3人の食器で一杯になってしまうほど庫内が狭く、食器を入れる順番や角度などかなりの工夫を要求されます。
結果的に手洗いと大差ないほど時間がかかるしストレスになります。
我が家が食洗機に求めるのは家事の時短なわけで、大して時短にもならないんだったら、自分で洗っちゃえって気持ちになっちゃうわけなんです。
ということで家族会議!!
パナソニックの食洗機は直ったものの、ガタもきているし(10年使用)、なんかあんまり使う意味無いし、やっぱり海外メーカーの食洗機に変えちゃう!?
という結論に至りました。
そう、結局は海外メーカーの食洗機を導入するという考えは変わらなかったのです。
むしろ国内メーカーの食洗機では満足できないと分かったことで、海外メーカーへの気持ちは固まりました笑
それからと言うもの海外メーカーを物色しまくり。
有名どころではミーレ、ボッシュ、ガゲナウ、AEG、アスコなどがあります。
初耳のメーカーが多かったです。
今ではいずれのメーカーにも詳しくなってしまいました笑
なにせ高い買い物なので、買ってから後悔するのは避けないと!
でも実は海外メーカーの食洗機ってどれも仕様が似ていて、どれを見ても我が家のニーズを満たしていたんです。
本当に海外の食洗機は優れているなと思わされます。
ガゲナウを購入!
そんなこんなで時間が過ぎていったある日、海外メーカーの中古の食洗機を発見!!
状態も良さそう!!
しかもメーカーはガゲナウ!!
ガゲナウなんて初めて聞く人が多いと思いますが、ドイツでは高級メーカーの位置づけで、日本でも価格帯としては最上位に位置します。
見た目としては高級感が漂い、無骨でカッコ良く、耐久性が高いと言われているそう。
魅力的なものの、価格が高く候補では無かったのですが、出品されている中古はビックリするほど安かったので、即購入と相成りました!!
なんと運の良いこと!!
そんなこんなでガゲナウの入手までこぎつけましたが、ここで問題なのが我が家のキッチンに設置できるのかということ。
ここから設置に関しての細かい話になります。
将来的に海外メーカーの食洗機を設置したいという人の参考になればと思って詳細に書きます。
一番のハードル「設置」
ここまで紆余曲折あってようやく設置にこぎつけましたが、実はこれが一番のハードル。
設置にあたって一番問題になるのがキッチンの高さです。
日本のキッチンは高さ85cmが多いらしく、これは海外に比べて低いんです。
海外メーカーの食洗機が設置できないと言われる場合の多くがこれだと思われます。
我が家のキッチンは高さ90cmと高く、天板の厚さが4cmほどなので実質86cmが設置可能な範囲で、これだとガゲナウ含め海外メーカーの食洗機はどれも設置可能でした。
キッチンの高さが85cmのお宅だと、天板の厚さ次第ですが、ミーレならギリギリ入ることが多く、他の海外メーカーの食洗機は1cmほど足りなくて設置不可となることが多いようです。
これが日本でミーレが普及している理由のようです。
そして横幅の問題。
国内メーカーは幅45cmが主流、海外メーカーは60cmが主流でして、我が家のガゲナウも60cm。
パナソニックの食洗機を外しても15cm分足りませんので、左隣に設置してある30cm幅の収納を取り外し、15cm幅の収納に取り換えることで15cmのクリアランスを確保して対応。
この15cm幅の収納というのは、単に収納ではなく天板を下から支える役目も担っているため、意外と重要な存在なんだそうです。
作業として最も苦戦したのは給湯(吸水)と排管の問題。
国内メーカーの食洗機というのは機器本体の下側に大きなクリアランスを設けておりそこに給排水ホースを逃がすんですが、海外メーカーのものはこのクリアランスが存在せず(そのお陰で庫内が広い)、機器本体の奥側の横からホースを接続しなければなりません。
かなり難しい作業ですが、お願いした業者さんがとっても優秀な方で、完璧な形で設置してくれました。
もう一つは電源の問題。
国内メーカーの食洗機は100Vですが海外メーカーは200Vの場合がほとんど。
ですので分電盤から食洗機用のブレーカーを探し出して電圧の切り替えと、電源プラグ差込口の変更が必要になります。
食洗機用にブレーカーが用意されていない場合は少々面倒になるかもしれません。
これらは電気屋さんにお願いしてお任せするしかありません。
ここまで書いたように、すでにあるキッチンに海外メーカーの食洗機を設置するのは非常にハードルが高いのです。
これを実施してくれる設備屋さんって、そう多くないようです。
実際、我が家では1件断られました。
ですから、これから家を建てる方やキッチンをリフォームするような方は、食洗機の導入について海外メーカーをよく検討した方が良いと思います。
その時点であればハードルは低いですからね。
実際に使ってみて
さて、我が家にガゲナウが設置されてから実際に半年以上使ってきましたが、もうね、今までと違いすぎて笑えてきますよ。
まずね、庫内容量がメチャクチャ大きい!!
何でこんなに違うの!?って感じ。
設置の部分で書きましたが、機器本体下のクリアランスの有無と横幅15cmの差、あと実は奥行きも全然違うので、それが国内メーカーとの庫内容量の差を生んでいるようです。
国内メーカーの食洗機との対比で以下のイメージです。
横1.4倍 ✕ 縦1.4倍 ✕ 奥行1.4倍 =庫内容量約2.7倍
そりゃ広くなるわ。
今では家族3人分の食器を朝から晩まで(計9食分)、予洗い無しで汚いままガンガン入れていって、夕食の後に洗剤入れてボタンを押すだけ。
上段のカトラリー入れ。
中段は主に食器入れ。
下段には大きな食器やボウルやフライパン(この日はたまたま入ってない)など大物を入れます。
これは収納したところ。
この日は食器少な目ですが、もっともっと入ります。
大袈裟では無く2倍は入ります。
包丁やフライパン、なんと魚グリルなんかも全部入っちゃいますし。
国内メーカーの場合、空の状態でもフライパンや魚グリルなんて入らないんじゃないでしょうか。
スイッチ類は蓋を開けた上面に配置されていて、普段は見えません。
なんとスタイリッシュなことか!
スイッチを入れたら、翌日の朝にはある程度乾いた状態で出来上がっています。
乾燥機能は無いんですが、熱いお湯で洗浄することで、庫内に熱がこもり、自然乾燥されるんです。
なんと理にかなった作りでしょう。
しかも予洗いせず汚いまま入れたのにほぼ完ぺきに綺麗にしてくれます。
洗浄力は国内メーカーの食洗機とは比べ物にならないです。
これは断言します。
そして出来上がった食器類を食器棚に戻していけば終わり。
そんなサイクルで食器を扱っていますが、以前の国内メーカーの食洗機使用と比較して1時間近く時間が浮いた印象です。
実際に1日分の食器をシンクに溜めておいて食洗機に収納してスイッチを押すまでの時間を計ってみたら、なんと5分でした。
手洗いしている主婦の方、ご自分の1日の洗い物の時間を計ってみてください。
もし1時間以上かかっているようだったら、海外の食洗機を導入することで1時間前後の家事の時短になるということになります。
年間で365時間。
時給1000円で計算したら36万5000円の仕事をしていることになっちゃいます。
そんな単純な話では無いものの、なかなか衝撃的な考察です。
それだけでなく、実は手洗いより圧倒的に水が少なく済むし、温水で手洗いするって人はガス使いまくりでしょうけど、食洗機ならわずかな電気代だけなので、かなりのエコです。
実は国内メーカーの食洗機と比べてもエコなんです。
というのも、1回の洗いで使用する電気と水道の量が大して変わらないそうで、そうすると1日通して予洗いもしないし1度しか洗わない海外メーカーの食洗機は国内の食洗機に比べてエコと言えるのです。
ちなみにパナソニックの食洗機を使ってる時は予洗いはするし1日に2回は稼働させていました。
光熱費を計算したら、初期費用の大きさは必要な出費と判断できます。
ここまで熱く海外メーカーの食洗機について語ってきました。
それほど衝撃を受けた家電だったからです。
これまで「家電と言えば国内メーカー!」という価値観だったのに、食洗機をきっかけに海外メーカーの家電を見直してしまいました。
とか言いつつ、その後にパナソニックのドラム式洗濯乾燥機を購入して感動しているところなんですけど笑
とはいえ、食洗機に関しては何度も言いますがオススメするのは海外メーカーの食洗機です!!
是非ご検討ください。
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